検診について

乳がんの検診はいつ、どんなタイミングでするべきなのか内容を確認して、自分にあった検診を受けましょう。私は大丈夫。と思っていても9人に1人がなる乳がん。自分のために、周りの大切な人のために、検診に行く習慣をつけましょう。

年代により検診の種類が変わります

20代~30代
月に1回のセルフチェック,乳房の主治医を見つけておきましょう,主治医と相談して、定期的な超音波検査を
40代以上
月に1回のセルフチェック,毎年か1年おきに、二方向撮影によるマンモグラフィ検査を,必要な場合は、定期的な超音波検査を約

乳がん検診の流れ

受診のルートによって異なりますが、一般的な流れとしては、このような検診を受けられる方が多いです。

STEP1:予約

お近くの医療機関(乳腺外来)自治体検診の窓口で予約しましょう。

※レディースクリニックや婦人科で検診を行っている場合もあります。

※職場で紹介する場合もあります。

お近くの医療機関を探す

STEP2:検診
  1. 1.問診(約2~5分)

    月経周期、初潮・閉経時期、未婚/既婚、妊娠・出産歴、病歴、家族歴、気になる症状の有無などの情報を収集します。

  2. 2.視触診検査(約5~10分)

    医師が乳房にしこりや変形、陥没、分泌物がないかをチェックします。

    ※行わない場合もあります。

  3. 3.画像検査(約15分~20分)

    画像検査は、年齢や状態により実施内容が異なります。

    マンモグラフィ(X線検査)

    乳房専用のX線撮影装置を用いた検査です。

    超音波検査(エコー検査)

    超音波を発する機器を乳房にあて、反射された音波を画像化して、乳房内部の様子を映し出します。

STEP3:診断

診断結果 ※検査機関により、診断のタイミングは異なります。

乳がん検診の詳しい内容

【視触診検査】

視触診は医師が乳房にしこりや変形、陥没、分泌物、
リンパ節のはれがないかをチェックします。

メリット

しこりを見つけることで、がんを発見する可能性があり、針を刺したり薬を使用しないという点に関しては、身体には負担がかかりません。

デメリット

視触診だけでは、早期の小さな乳がんを十分に発見することができないので、マンモグラフィや超音波検査と併用することが前提です。

【超音波検査(エコー検査)】

4,000円程度

※自治体や職場の保険によっても変わります。
詳しくは各医療機関へ問い合わせください。

超音波検査は、人間の耳には聞こえない音を機械から発し、臓器に音を当てて返ってくる反射の様子を画像にしているものです。超音波を出す器具を直接乳房に当てて動かし、写し出された画像を見ながら診断を行ないます。超音波は数ミリの手に触れないしこりを見つけ出すことができます。

どんな人におすすめ?

放射線被ばくを避けたい妊娠中の方、若年の方、乳房の圧迫に耐えられない方、強い乳腺症などで良好な撮影ができない方、高濃度乳腺(デンスブレスト)の方などに超音波検査が適しています。

メリット

検査は痛くなく、放射線や薬を使わないので、身体への負担は軽いです。

デメリット

現在のところ、検診において死亡率減少効果があったと科学的に証明されているわけではありません。

【マンモグラフィ(X線検査)】

5,000円程度

※自治体や職場の保険によっても変わります。
詳しくは各医療機関へ問い合わせください。

マンモグラフィは、特に初期症状の1つである石炭化や腫瘍などを写し出すことが得意です。

白い点に見えるものが石灰化です。
どんな人におすすめ?

乳腺の石灰化が問題になっている方、閉経後で乳腺が萎縮し、その代わりに乳房の多くが脂肪に置き換わっている方などは、マングラフィが適しています。市区町村で行われている乳がん検診では、40才以上の女性が2年ごとにマンモグラフィを受けることになっています。

メリット

早期乳がんの唯一のサインである、ごく小さな石のような石灰化を鮮明に写し出せるのが大きな特徴です。
マンモグラフィは乳腺の全体像を写し出すので、左右を比較して診ることができます。
また、過去のフィルムと比較することによって、組織の微妙な変化をとらえることができます。
閉経後で乳腺が萎縮し、その代わりに乳房の多くが脂肪に置き換わっている方は、マンモグラフィが適しています 。

デメリット

マンモグラフィは放射線被ばくがありますが、1枚の撮影で受ける放射線の量は、東京からニューヨークへ飛行機で行くときに浴びる自然放射線(宇宙線)とほぼ同じ量です。
また、若い女性、乳腺濃度が高い(デンスブレスト)女性などでは、乳腺組織が真っ白に映ってしまい、初期の乳がんを見つけにくい場合があります。その場合は、乳房超音波検査との併用をおすすめします。