#養生 #東洋医学 #リズム #セルフケア #セルフマネジメント
4つのフェーズの特徴
「先週はやる気があったのに、今週はなんとなく身体が重い」。
そんな変化を感じることはありませんか?
女性の身体は、一ヶ月(約28日)をひとつのサイクルとして、
月経周期に合わせながらゆるやかに変化しています。
東洋医学では、自然の流れに合わせて暮らすことを大切にしてきました。
現代の研究でも、月経周期の変化が脳や代謝、
気分、集中力などに関わっていることがわかってきています。
まずは4つのフェーズの特徴を知ることから始めてみませんか。
月経期(約1〜5日目)は、
エストロゲンとプロゲステロンがともに低下し、
子宮内膜がはがれ落ちる時期です。
身体は内側の回復に力を使っています。
そのため、無理に活動量を増やすよりも、
少しゆっくり過ごすことが養生の基本になります。
気づけば疲れやすくなっていたり、
いつもより眠気を感じたりすることもあるかもしれません。
卵胞期(約6〜13日目)は、エストロゲンが少しずつ増えていく時期です。
心も身体も軽やかになりやすく、活動的に過ごしやすくなります。
エストロゲンの変化は、感情や記憶に関わる脳の働きにも影響するとされています。
「やってみたい」という気持ちが自然と湧いてくるのも、
この時期の特徴のひとつかもしれません。
排卵期(約14日前後)は、エストロゲンが高まり、
外へ向かうエネルギーが充実しやすい時期です。
人と会うことが楽しく感じられたり、
発信したい気持ちが強くなったりすることもあるでしょう。
東洋医学でいう「気」が活発に巡りやすい時期とも考えられています。
そして黄体期(約15〜28日目)。
この時期はプロゲステロンが優位となり、
基礎体温が約0.3〜0.5度上がります。
身体はいつもより多くのエネルギーを使いやすくなります。
食欲が増したり、甘いものや炭水化物がほしくなったりするのも、
身体が変化しているサインのひとつです。
まずは、「今の自分はどのフェーズにいるのかな」と意識してみること。
それだけでも、身体への見方が少し変わるかもしれません。
リズムに合わせた生活習慣
それぞれのフェーズの特徴を知ったら、
その時々の状態に合わせて過ごし方を少し調整してみませんか。
養生の基本は、身体の波に逆らわないことです。
頑張る時期と休む時期。
動く時期と整える時期。
そのリズムを尊重することが、
長く心地よく過ごすためのヒントになります。
月経期は「引き算」の時期です。
予定を詰め込みすぎず、
身体を温めながら過ごすことを意識してみるのもよいでしょう。
38〜40度のぬるめのお風呂にゆっくり浸かる。
温かいスープや旬の野菜をいただく。
そんな小さなケアが、身体をいたわる時間になります。
「今日は少し休みたいな」と感じたら、
その感覚を大切にしてみてください。
卵胞期から排卵期は「足し算」の時期です。
月経直後はまだ本調子ではないこともありますが、
その後は身体のパフォーマンスが高まりやすい傾向があります。
新しい習慣を始める。
興味のあったことに挑戦してみる。
少し積極的に身体を動かしてみる。
そんな前向きな取り組みがしやすい時期かもしれません。
睡眠も整いやすい時期なので、
早寝早起きを意識してみるのもよいでしょう。
一方、黄体期は「調整」の時期です。
なんとなく疲れやすかったり、
気持ちが揺らぎやすかったりすることはありませんか?
そんなときは無理に頑張ろうとせず、
身体を支えるケアを選んでみるのがおすすめです。
根菜や雑穀、良質なたんぱく質などを温かい形でいただく。
ゆったりしたストレッチをする。
少し歩いて気分転換をする。
そんな穏やかな過ごし方が合いやすい時期です。
また、仕事や家事の合間に合谷のツボを押したり、
ハーブティーの香りを楽しんだりするのもよいでしょう。
ほんの数分でも、
ひと息つく時間が心身をゆるめるきっかけになるかもしれません。
波を受け入れる視点
「いつも同じように元気でいなければ」。
「波のある自分はだめなのでは」。
そんなふうに感じてしまうことはありませんか?
けれども東洋医学では、
波があることそのものを自然なこととして捉えます。
むしろ、波があるからこそ身体は動き、
生きていると考えるのです。
月経周期による気分や体調の変化にも、大きな個人差があります。
同じ女性同士でも現れ方はさまざまです。
だからこそ、誰かと比べることよりも、
自分自身のリズムを知ることが大切になります。
また、月経を「わずらわしいもの」「邪魔なもの」と強く感じ続けると、
心身が緊張しやすくなり、ストレスからの回復にも
影響することがあると報告されています。
反対に、「今はそういう時期なのだな」と受け止める姿勢は、
心と身体の負担をやわらげる助けになるかもしれません。
自分のフェーズを知る方法は、難しいものではありません。
毎朝の歯磨きのついでに舌の色やコケを見てみる。
基礎体温を記録してみる。
体調や気分をひと言メモしてみる。
そんな小さな習慣が、自分の身体を理解する入口になります。
もちろん、毎日続けられなくても大丈夫です。
続かない日があるのも、その日の身体の状態なのかもしれません。
「できるときに、できることを、自分流で」
そんな柔らかな視点を持つことも、養生の大切な一部です。
一ヶ月のリズムを敵にするのではなく、味方として付き合っていく。
その積み重ねが、女性の身体と心をやさしく支えてくれるのではないでしょうか。