ホーム > ワコールニュース&トピックス > ニュースリリース  > ワーキングマザーの仕事と育児の両立に関する意識調査

ニュースリリース

研究・調査報告

2016.03.02

ワーキングマザーの仕事と育児の両立に関する意識調査

株式会社ワコールは、企業の女性活用推進策や育児社員のキャリアや働き方に関する制度のあり方が社会問題として問われる中、ワーキングマザーの仕事と育児に対する意識や考え方の実態を探ることを目的に、首都圏に住む20代~40代の、過去2年以内に育児休暇から職場に復帰した女性および、今後6ヶ月以内に職場復帰する予定の女性、計169名を対象に「ワーキングマザーの仕事と育児の両立に関する意識調査」を実施しました。
調査の結果から、子どもがいてもキャリアアップを目指したいというキャリアへの意識が高い人や、産休・育休明けでも以前と同等の仕事ができていると思う人の割合が多く、職場復帰前にみずからが思い描いていた以上にパフォーマンスを発揮している、今どきのワーキングマザーの実態が明らかになりました。
また仕事と育児を両立するために、"仕事モード"と"育児モード"を切り替えている様子や、育休明けには「母親」から「働く女性」への切り替えのために、さまざまなスイッチングアイテムを活用していたことがわかりました。

【調査概要】
・地域:1都3県
・対象:20代~40代の育児休暇を取得した女性 計169名
1.現在育休中で"今日(調査回答日)"を基準に6か月以内に復職予定の人 69名
2.現在復職後で"今日(調査回答日)"を基準に過去2年以内に育休から復職をした人 100名
・調査時期:2016年1月
・インターネットによる調査(ワコール調べ)

<ママになっても、仕事へのモチベーションもパフォーマンスも変わらない!>
■2人に1人は「子どもがいてもキャリアアップしていきたい」

約9割が「子どもがいてもキャリアアップしていきたい」という女性に「賛同できる」と回答しました。さらに「賛同できて私もキャリアアップしていきたい」(53.8%)と、実に、2人に1人のワーキングマザーが、自身のキャリアアップに意欲的です。
■産んだ後でも自分が思っていたより働けていると実感。復帰後、以前と同等の仕事が「できている」63.0%
職場復帰前には、復帰後「以前と同等の仕事が、できると思う」人が4割に満たない結果であるのに対して、実際に復帰した後は、「以前と同等の仕事が、できていると思う」と回答した人が6割以上となりました。心配していたよりも、実際は変わらぬパフォーマンスで働けていると感じているようです。

<育児モードと仕事モードの切り替え>
■「ゆるゆる」育児モードから「テキパキ」仕事モードへ!

育児モードの自身を表すワード1位「ゆるゆる」(30.0%)、2位「バタバタ」(19.0%)。
仕事モードの自身を表すワード1位「テキパキ」(41.0%)、2位「しゃんと」(25.0%)。
仕事モードになると、テキパキと仕事をこなしているワーキングマザーの様子が見えます。
■仕事モードへ切り替えるスイッチングアイテムは「ヒールのある靴」「ジャケット」「補整下着」
ヒールのある靴、ジャケットなど、育児中には着用しなかったものがモード切り替えの合図に。ブラジャーやガードルなどの下着は、ボディラインだけでなく気持ちも引きしめる効果が!

<仕事と育児の両立に必要なもの>
■両立のために必要なのは「家族の支え」

仕事と育児の両立のために必要だと思うものは「家族の支え」。その回答割合は、復帰前63.8%、復帰後73.0%と増加しており、働き始めると、さらに「家族の支え」の重要性を実感するようです。
■あったらいいなと思う育児に関するサポート・制度 
制度があるだけでなく、制度を利用しやすい仕組み・環境整備も重要。

<妊娠・出産後の体型変化>
■このカラダじゃ戻れない!!妊娠・出産後の体型補整も、職場復帰の準備のうち!

妊娠・出産後に体型変化があった人が6割以上。約9割が現在の体型に「自信がない」と回答。 職場復帰の際、体型の不安解消のためにしたこと 1位「ストレッチ」2位「補整下着をつける」。

ママになっても、仕事へのモチベーションもパフォーマンスも変わらない! ■「子どもがいてもキャリアアップしていきたい」キャリア意識の高さが明らかに
子どもがいても仕事をペースダウンせず、キャリアアップを目指して働く女性について、どう思うかを尋ねると、「賛同できて私もキャリアアップしていきたいと思う」(53.8%)と「賛同はできるが私はそう思わない」(36.1%)を合わせて89.9%、約9割が「賛同できる」と回答しました。
この結果から、自身のキャリアアップに対して意識を高く持っている女性が多いこと、そして、育児中という同じ境遇の女性に対して、キャリアアップを目指すことは自由であり、さまざまな生き方、価値観を認め合うという傾向も見られます。 Q.「子どもがいてもキャリアアップしていきたい」という女性に対してあなたはどう思いますか? (単数回答) ■産んだ後でも自分が思っていたより働けていると実感。復帰後、以前と同等の仕事が「できている」63.0%
職場復帰前の人に、「復帰したら以前と同等の仕事ができると思うか」と尋ねると「とてもそう思う」(5.8%)、「そう思う」(31.9%)と答えた人は、全体の4割に満たず、復帰後は以前と同じように仕事ができないのではないかと不安を抱えている人の方が多い結果となりました。
しかし、すでに職場復帰している人に尋ねたところ「とてもそう思う」(16.0%)、「そう思う」(47.0%)と合わせて63.0%の人が、復帰後に以前と同等の仕事ができていると回答しています。産休・育休を経て復帰したワーキングマザーは、以前と比べても変わらないパフォーマンスを発揮できているようです。 Q.職場復帰をして以前と同等の仕事ができる(できている)と思いますか? (単数回答) 育児モードと仕事モードの切り替え ■「ゆるゆる」育児モードから「テキパキ」仕事モードへ!
仕事と育児を両立するワーキングマザーは、育児モードと仕事モードを切り替えているのでしょうか?
すでに職場復帰している人に、育児モードのときと仕事モードのときのご自身を表すワードを聞きました。育児モードのときは、回答の多い順に「ゆるゆる」30.0%、「バタバタ」19.0%、「だらだら」・「テキパキ」14.0%となりました。仕事モードのときは「テキパキ」41.0%、「しゃんと」25.0%、「シャキーン」11.0%となりました。育児モードでは動作や服装などが「ゆるゆる」しているママも、仕事モードになると、「しゃんと」した姿勢で「テキパキ」仕事をこなしているようです。 Q:育児モードのときと仕事モードのときの、あなたご自身を表すワードは? (単数回答) ■仕事モードへ切り替えるスイッチングアイテムは「ヒールのある靴」「ジャケット」「補整下着」
育児モードから仕事モードへ切り替えるために必要だと思うアイテムは、1位「ヒールのある靴」(30.8%)、2位「ジャケット」(20.1%)、3位「補整下着(ガードル、ボディスーツ、ブラジャー等)」(19.5%)となりました。育児モードのときには着用することが少ないヒールのある靴やジャケットを身に着けることで、仕事モードのスイッチが入る人が多いようです。
また3位は「(ガードルなどの)補整下着」となりました。前項目の結果にもある通り、「ゆるゆる」「だらだら」な感覚の育児モードから、サポート力のある下着を着けることで、見た目を美しく整えられるだけでなく、背すじが伸び、まさに「しゃんと」「シャキーン」とした気持ちになって仕事に向かえるという、"気合いを入れる"機能もあるのではないでしょうか。 Q:仕事モードへの切り替えをするために、必要だと思うアイテムは? (複数回答) ■おしゃれ意識の高さもうかがえる、実際、育休明けに役立ったアイテム・・・
すでに職場復帰している人が、育休明けに仕事モードへの切り替えをするのに役立ったアイテムについて詳しく答えてもらったところ、仕事用の「バッグ」や「腕時計」など、仕事で使うもので、身に着けるアイテムの回答が多く集まりました。特に子どもと一緒のときには、安全面への配慮から着けられないものがあり、それを身に着けること自体が、スイッチングになるようです。また、ブラジャーやガードルなどの「下着」も、出産や休暇を経て、変わってしまったボディラインを引きしめると同時に、気持ちも引きしめられたという回答もありました。
これらの回答からは、見た目にも気を遣い、"復帰後はよりきれいに見られたい"という今どきのワーキングマザーのおしゃれ意識の高さもうかがえます。

  • 【腕時計】休暇中は、あまり時間を気にすることがなかったのですが、仕事になると時間管理が必要になるので、腕時計で切り替えるようにしました。(27歳/東京都)
  • 【仕事に使用するバッグ】子どもといるときとは違う持ち物になるので気分が切り替わる。(36歳/東京都)
  • 【ピンヒール】育児休暇中は素早く歩けるようなフラットな靴ばかりだったがヒールでかつかつオフィスを歩くとモチベーションが上がる。(32歳/東京都)
  • 【スーツ】戦闘モードに入り込める。(38歳/東京都)
  • 【ピアス】子どもがいるときにはつけられないので、気持ちが引き締まる。(31歳/神奈川県)
  • 【化粧品】アイラインなどの濃い目のメイクをすることで仕事モードに切り替えていた。(35歳/東京都)
  • 【コンタクトレンズ】化粧もしっかりめにでき、しゃんとする。(28歳/東京都)
  • 【ブラジャー】授乳用ではなく、きちんとサイズの合ったもの。(32歳/埼玉県)
  • 【産後用ガードル】体型がかなり戻った。(31歳/東京都)

育児と仕事の両立に必要なものは ■両立のために最も必要なのは「家族の支え」 
仕事と育児を両立するために最も大事だと思うことは、「家族の支え」が最多となりました。その回答割合は職場復帰前の人は63.8%、職場復帰後の人は73.0%となり、実際に働き始めるとより家族の支えが大切であると実感するようです。 Q:育児と仕事を両立するために、最も大事だと思うことは?(単数回答) ■あったらいいなと思う育児に関するサポート・制度。制度を利用しやすくするための工夫も必要。 あったらいいなと思う、職場での育児に関するサポートや制度について聞いてみると、育児に必要なお金・時間・休みに関するサポートのほか、育児休暇中も在宅で業務サポートや研修などを行い、仕事の感覚を忘れないようにしたい、復帰しやすい状態にしておきたいといった意見が寄せられました。いずれ職場復帰する予定のママにとっては、育休中も職場とつながりを持って、仕事の状況をキャッチアップしておきたいという気持ちがあるようです。
また、育児中、特に子どもが幼いうちは子どもの病気による急な休みなどが多くなるため、そのときにフォローをしてくれる社員に対しても補助などをつけてもらいたい、という声もありました。 育児社員の働きやすさ向上のためには、企業はただ制度を設けるだけでなく、周りの社員の理解促進のための研修や補助など、育児社員が制度を利用しやすくするための工夫が求められています。

  • 保育料の補助。(30歳/東京都)
  • 職場での病児保育。(31歳/東京都)
  • 子どもの誕生日近辺で特別有給休暇がとれること。(32歳/東京都)
  • 子連れ出勤を可能にする。子どもの年齢別にパパママ研修会をやる。(36歳/埼玉県)
  • 育児中の悩みを聞いてくれる相談員さんがいてくれると嬉しいです。(36歳/神奈川県)
  • 育児休暇中の在宅アルバイト斡旋(入力・テレアポ等)。(36歳/埼玉県)
  • 育児休暇中もインターネット等で会議などに参加したい。(35歳/神奈川県)
  • 短時間勤務の期間を長くしたい。復帰前の講習会をして、仕事を少しずつ思い出せるようにしたい。(27歳/東京都)
  • 周りの社員の理解。(24歳/東京都)
  • カバーする周りの社員への補助。(42歳/神奈川県)
  • 育児中社員だけが対象だと肩身が狭いため、広く、時短やフレックスを導入して欲しい。(32歳/神奈川県)

妊娠・出産後の体型変化 ■このカラダじゃ戻れない!!妊娠・出産後の体型補整も、職場復帰の準備のうち!
妊娠・出産という大仕事を終えた後、体型に変化があった人は「大きく変わった」(21.9%)、「少し変わった」(44.4%)を合わせて66.3%となりました。さらに、約9割が妊娠前と比較して現在の体型に「自信がない」と回答しています。産後にボディラインが変化し、自信をなくしてしまったカラダをどうするかも、職場復帰にあたり悩みの一つです。 約7割の人が、体型への不安解消のため、何かに取り組んでおり、中でも1位は「ストレッチをする」(31.4%)となりました。激しいスポーツをするよりも、ストレッチのような手軽で音や振動が出ず、子どもの様子を見ながらでもできる運動をする人が多いのでしょうか。2位は「補整下着をつける」(21.9%)となりました。まずは補整下着の力を借りて、より簡単に見た目をスッキリさせたという人も多いようです。 Q:妊娠や出産の影響により体型の変化がありましたか?(単数回答) Q:妊娠前と比較して、現在の体型に自信がありますか?(単数回答) Q:体型に関する不安を解消するために、実践したことは?(複数回答)


「ワーキングマザーの仕事と育児の両立に関する意識調査」のPDFダウンロードはこちら