魅惑のランジェリーエッセイ 上流下着のつどい Upper Inner Salon|ワコール

25 May, 2010

バストの長期計画

胸はだんだん、やわらかくなる。

 年齢とともに女性の体型はどう変化するのでしょう? ワコール人間科学研究所が先日発表した最新研究成果は、具体的かつリアルなものでした。なにしろ1964年から45年間、延べ4万人超の女性の身体を計測してきた膨大なデータの集大成なのですから。当初20歳だったモニター女性は現在65歳。時系列の追跡分析により、体型変化には一定の法則があることが明らかになったのです。
 たとえばバストの場合、誰もが必ず「上胸の脇側がそげる」「下部がたわむ」「外に流れる」の順で加齢のステップを経験。その変化は20代から始まり、一旦変化したステップが元に戻った人はいなかったそうです。ただし体型変化が少ない人は、体に合った下着をつけていたという結果も出ているそうです。

 このような研究成果をふまえた商品開発というのは、他社にはまねのできないこと。ワコールのブラの内側などをよく観察してみると、構造上の工夫に驚くことがしばしばですが、これらにはすべて根拠があるのですね。
 今回の発表の中で、なるほどと思ったのが、加齢とともにバストはやわらかくなるという事実。バストには筋肉がないため鍛えることができず、揺れなどの刺激が継続すると、乳腺や脂肪を支えている靱帯が伸びてしまうのです。したがって、20代のバストを整える機能のブラを40代女性がつけた場合、バストを整えるパワーが乳房のやわらかさに吸収されて上胸まで伝わらず、カップが浮いてしまうとのことでした。

さまざまなブラの可能性。

 サイズや形だけでなく、やわらかさの変化に対応したブラ選びが大事だなんて、まさに目からうろこ。快適にフィットするブラに出会えなければ「揺れてもいいや」「ラクなほうがいいや」と、加齢を加速するノーブラへと走ることにもなりかねません。日ごろから、自分の今の胸の状態に合うブラを研究しておきたいものですね。
 ワコールにはたくさんのブランドがありますが、このような観点から覚えておきたいのが、大人の美しさを追求し、年齢マイナス5歳のビジュアルを目指すブランド、ラゼ。「上胸の脇側がそげる」という加齢の最初のステップに働きかけてくれるブラも、もちろんありましたよ。心地よさを追求した細部の造形がすばらしいです。

 今回の研究では、美しい姿勢も若々しく見せる大切なポイントということがわかり、定番の「シャキッとブラ」も気になってきました。胸の脇の肋骨にはたらきかけ、背すじを伸ばしながらバストアップするこのブラは、2O02年デビュー以来のロングセラーだそうです。<からだ年齢28歳>をターゲットにしたブランド、パルファージュにも可愛いデザインの「シャキッとブラ」があるのを見つけました。
 ブラの機能を味方につければ、加齢による体型の変化を最小限に抑えることができる―そう思うとなんだか希望が見えてきます。下着っていろんな可能性があるんですね。知らないことが、まだまだたくさんあるなと実感する今日この頃でした。

■ラゼ :https://www.wacoal.jp/lasee/
■パルファージュ :https://www.wacoal.jp/parfage/

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