魅惑のランジェリーエッセイ 上流下着のつどい Upper Inner Salon|ワコール

30 Nov, 2022

華やかさ香る、ホリデーシーズンへ。

ベル・エポック(美しい時代)のパリへタイムスリップ

KCIギャラリー「フランス文学が誘(いざな)う街とファッション」2022.12.23まで開催。
KCIギャラリー「フランス文学が誘(いざな)う街とファッション」2022.12.23まで開催。

 イルミネーションが街を彩るホリデーシーズンは、華やかなおしゃれを楽しみたくなる季節。京都服飾文化研究財団(KCI)のKCIギャラリーと公立の神戸ファッション美術館では、そんな気分を盛り上げるファッション展が同時開催されています。タイトルは「フランス文学が誘(いざな)う街とファッション-19世紀後期から20世紀へ-」。小説『失われた時を求めて』に登場するパリの記述を手掛かりに、当時の装いを紹介するこの展覧会、一体どんなものなのでしょう。
 『失われた時を求めて』は、今年没後100年を迎えた世界的な作家、マルセル・プルーストの代表作で、社交界の人間模様や恋愛の複雑な心理が描かれています。ある冬の日、「ぼく」がマドレーヌを紅茶に浸して食べた瞬間、幼いころの記憶が鮮やかによみがえるシーンは、知っている方も多いのでは? ただし、決してとっつきやすい作品ではありません。最も長い小説としてギネス認定されている上、その文体は、フランス人でもハードルが高いといわれるほど難解なのです。


(左)ジャック・ドゥセのイヴニング・ドレス(中)ジャンヌ・パキャンのイヴニング・コート(右)当時流行した花飾りの帽子 全て京都服飾文化研究財団所蔵

 そんな壮大な小説の中から、「パリの社交界を彩ったファッション」という魅力的な要素をピックアップして見せてくれるのが、この展覧会なんですね。小説には、ジャック・ドゥセやジャンヌ・パキャンなど、パリに実在した高級メゾンの名前に加え、社交の場だったレストランやカフェの名前も登場。KCIギャラリーでは、該当部分のテキストやパリの地図、メゾンの写真などとともに、当時の華やかなドレスたちが展示されていました。
 細いウエストを強調するジャック・ドゥセのイヴニング・ドレスや、着物のようなジャンヌ・パキャンのイヴニング・コートのゴージャスさは、写真からもわかるでしょう。裕福な家庭に育ち、著名人らと交流していたプルーストは、アール・ヌーヴォー期の最新ファッションのディテールを随所に描き込んでいます。「今や、どの婦人帽もとてつもなく巨大で、おまけに果実や花やさまざまな小鳥に覆われている始末である」(出典:KCI)という具合に、多少の皮肉も込めて。

「フランス文学が誘(いざな)う街とファッション」(KCIギャラリー)2022年12月23日まで



新鮮な感覚を呼び覚ますクリスマスのランジェリー

パルファージュ 40series:12月発売予定

 さて、『失われた時を求めて』には「真の発見の旅とは、新しい景色を探すことではない。新しい目で見ることなのだ」という名言があります(出典:age of the sage)。新しい目で見れば、旅をしなくても出会いは無限なのかもしれませんね。私たちを想像の旅に誘い、新鮮な感覚を呼び覚ます身近なものとは何でしょう?ドレスのように繊細で美しいランジェリーには、その力があると思います。たとえばパルファージュのコレクション(40series)のように。
 それは、ヨーロッパの美しい街並みや、歴史を誇る建築の内装、荘厳な彫刻の輝きなどをデザインに落とし込み、繊細なレースや刺繍で大胆に表現したコレクション。ブラジャーのバックまですべてレースで仕上げ、その美しさを際立たせるため、カラーはあえてワントーンでまとめてシックなたたずまいに。サテン、チュール、ケミカルレースという異素材を贅沢にレイヤードした装飾的なアップリケには、クリスタルが輝いています。


サルート/(左)75GROUP:12月下旬発売予定 (右) 76GROUP:12月上旬発売予定

 一方、花のボリューム感に目を奪われるのが、サルートのコレクションです。艶やかなサテン生地とラッセルレースのコントラストが美しい75GROUPは、甘く香り立つようなフリージアのアップリケ。空中庭園を思わせるレースがファンタジックな76GROUPは、緻密な陰影がドラマティックなバラのアップリケ。プルーストの小説に登場する花々がさまざまな記憶と結びついているように、思い出に残るシーンを演出してくれそうです。
 この小説には、たくさんの花の名前とともに「バラ色」という表現も出てきます。バラ色の光、バラ色の家、バラ色の服、バラ色の体、バラ色の肌、バラ色の頬……。バラ色とは、バラの花のような色という意味のほか、幸福や希望を象徴する言葉でもあります。私たちの世界は、新しい目で見れば、多彩なバラ色に満ちているのではないでしょうか。マドレーヌを紅茶に浸して食べたり、美しいランジェリーにふれたりすることで幸せな時間をよみがえらせ、忘れられないクリスマスを!

京都服飾文化研究財団(KCI)
https://www.kci.or.jp
PARFAGE(パルファージュ)
https://www.wacoal.jp/parfage/
Salute(サルート)
https://www.wacoal.jp/Salute/

Related Story

私を元気にする、夏ブラ研究。

私を元気にする、夏ブラ研究。

快適なブラと夏を始めたい
  • AMPHI
  • BRAGENIC
  • LIFE STYLE
  • PARFAGE
  • Trefle
  • tsumori chisato
  • 下着
モードな補整ランジェリーと、生きていく。

モードな補整ランジェリーと、生きていく。

胸も心も上がるリュクスボーテ
  • LIFE STYLE
  • SUHADA
  • 下着