魅惑のランジェリーエッセイ 上流下着のつどい Upper Inner Salon|ワコール

29 Feb, 2024

祝140周年! 時を超えて輝くHANRO

2024年のテーマは「ザ・タッチ・オブ・ラグジュアリー」

2024年 HANRO春夏コレクションより ブランドのアイコン「コットンシームレス」<br>コート・ダジュールの海を思わせる新色
2024年 HANRO春夏コレクションより ブランドのアイコン「コットンシームレス」
コート・ダジュールの海を思わせる新色

 肌ざわりの良いインナーウェアやラウンジウェアで、欧米を中心に約50カ国の人々に愛されているブランドといえば? そう、1884年スイスで創業したHANROです(※現在の本社はオーストリア)。140周年となる2024年は「THE TOUCH OF LUXURY」をテーマに、アーカイブに保存されていた過去の名作にインスパイアされたアニバーサリーコレクションを展開中。上質な着ごこちという心ときめくラグジュアリー体験を提供し続けてきたHANROの、創意あふれる魅惑的な世界に触れてみませんか?
 今回の春夏コレクションのユニークな点は、南仏のコート・ダジュールで行われた撮影も、過去のイメージカットからインスピレーションを受けていること。最初にご紹介するのは、ブランドのアイコンとして愛されている「コットンシームレス」です。リラックスしたポーズでくつろぐ女性とシンプルなウェアの美しさ。1980年と2024年の写真からは、時代を超えて継承されているHANROのタイムレスな魅力が伝わってきます。コート・ダジュールの海を思わせるブルー系の新色も素敵ですね。

(右)2024年 HANRO春夏コレクションより エレガントなランジェリースタイル

 続いては、船上で撮影された2024年春夏のエレガントなランジェリースタイルをご覧ください。HANROの頭文字「H」のロゴをモチーフにした総レースのブラとショーツです。チュールベースのグラフィックレースを甘く引き立てるのは、アプリコットブランデーのようなオレンジ系カラー。クラシカルなテイストを受け継ぎながら、素材とディテールをモダンに進化させたこのコレクションは、ゆったりと流れるリゾート時間を軽やかなラグジュアリー感で満たしてくれることでしょう。
 下着の歴史を振り返ると、HANROが創業した1884年は、重くて動きにくいコルセットの全盛期でした。軽量で着ごこちのいいランジェリー類がまだ生まれていなかった時代に、HANROの創業者Albert HandschinとCarl Ronusが掲げたのは、選びぬいた素材を用い、縫製とシルエットにこだわり、伸縮性のあるソフトなニットインナーをつくるというビジョン。HANROとは、そんな先見の明をもった2人の創業者の名前を組み合わせて命名されたブランドなのです。


着用シーンが広がるナイトウェアとラウンジウェア

(右)2024年 HANRO春夏コレクションより レトロなムード漂うコットンのナイトウェア

 HANROは、肌着やランジェリーのほか、アウターとしても着用できるナイトウェアやラウンジウェアの魅力を発信してきました。レトロなムードが漂う2024年春夏のナイトウェアは、やわらかく流れるようなオーガニックコットンの透かし柄が繊細な透明感を演出する逸品。ベストセラー商品となった1980年代のシンプルなナイトウェアからインスパイアされたコレクションだそう。余計な装飾がない分、洗練されたシルエットと胸もとのカッティングの美しさが際立っていますね。
 ちなみにナイトウェアというと就寝時の衣服と思われがちですが、服飾の歴史をひもとくと、必ずしもそうではないようです。ナイトウェアのルーツであるパジャマは、19世紀末に男性の室内着や夜着として欧米に広がり、1920年代には女性の間でも流行。海辺のリゾートや夜のパーティーなど、さまざまな場面で着られるようになったといいます。イメージカットにテニスのシーンが選ばれているのも不思議ではなく、HANROのナイトウェアの汎用性を表現したビジュアルといえるでしょう。

(右)2024年 HANRO春夏コレクションより 創業者の孫マドレーヌへのオマージュから生まれたラウンジウェア

 最後に、HANROの初代デザイナーであり、創業者の孫にあたるマドレーヌ(1915-2009)へのオマージュから生まれた素晴らしいラウンジウェアをご紹介しましょう。17歳でデザイナーに着任した彼女は、1930年代にファッショナブルなビーチウェアを提案。デザイン力と精巧なカッティング技術で人気を集め、ベストセラーとなりました。2024年春夏コレクションは、当時のデザインをもとにアレンジを加え、ラウンジウェアとして復活させたものだそう。
 明るいサンドベージュとディープネイビーの配色がビーチファッションの香りを残すこのコレクションは、これからの季節に取り入れたいスポーツミックススタイル。なめらかな肌ざわりがここちよく、リゾート地でのくつろぎタイムなどに活躍しそうですね。同系色のベルトがアクセントになったオールインワンのジャンプスーツは、オフの日の外出着に。HANROが築いてきた140年の歴史に思いをはせながら、「THE TOUCH OF LUXURY」の意味を肌で感じるラグジュアリー体験を!

HANRO(ハンロ)
https://www.wacoal.jp/import/hanro/

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