WACOAL DIAの「クリノリン」の魅力とは?
「ドレスアップして来てね」。そう言われたら、あなたはどうしますか? 買い物に走る人、とっておきの服を引っ張り出す人、頑張りすぎるのは恥ずかしいからと逆にドレスダウンでキメる人、いろいろでしょう。少なくとも、プレッシャーを感じる必要はありません。何でもありの時代、ドレスアップとは、もはや「あなたらしい感じでね」というくらいの意味なのですから。自分が最も楽しめる形で装うのが正解ではないかと思います。
2016年秋冬のワコールディアのテーマは「ドレスアップとパフォーマンス」。ハイクオリティの洗練されたドレスアップの一方、カジュアル感性のドレスアップを提案しています。パフォーマンスという言葉には「性能」や「身体表現」の意味がありますが、コレクションの内容は、ぱっと着てすぐに遊びに行ける身軽さの性能と、身体表現の美しさを兼ね備えたもの。組み合わせの自由さという意味でも、パフォーマンスの高いラインナップです。
もっとも着目すべきは、スカートの美しい動きでしょう。ファッションの世界では、2年ほど前からスカートが主役になり、ドレスアップにもパフォーマンスにも、スカートは不可欠です。揺れるスカートは、内側の空間を想像させ、インナーとアウターの間を漂う存在になる。もともとインナーとアウターを区切る考え方をせず、ペチコートがスカートでもあるワコールディアは、スカートのボーダーレスな特徴を熟知したブランドなのです。
今春発表され、人気を集めているのが、19世紀に流行したアンダースカート「クリノリン」を現代に軽やかによみがえらせたスカート。肌への感触もやさしく、揺れ方がとても愛らしいんですね。内側の空間を大胆に見せるシースルーのバランスは、アウターでありインナーでもあることを主張しているかのよう。ペチコートの上に着てペチコートを見せてもいいし、スカートの下に着てスカートをふくらますこともできる高パフォーマンスな逸品です。
自然に、自由に、自分らしく。
ワコールディアの黒の魅力を引き立てる、ダイナミックな自然の意匠もご紹介しましょう。撫子の花が風にそよぐ表情を黒のチュールレースに仕立てたスカートとトップスは、舞い上がる花に包まれるよう。濃淡の黒の美しさに生命力が感じられます(9月発売)。水面に輝く月明かりのレースは、揺れるたびに光がきらきらと反射するよう。紺系のグレーと黒の糸を交互にステッチすることで、光る黒が表現されています(11月発売)。
撫子と月明かり、2つの情景を贅沢にあしらったドレスのパフォーマンス力は最強かもしれません。レースで透けたドレスは、インナーにより表情が変化。グレーと合わせれば透明感が生まれ、クリームと合わせればナチュラル、ブラックならシックという具合です(11月発売)。また、降りしきる雪の躍動感をストレッチチュールに水玉のステッチで表したスカートは、シンプルなたたずまいの中に大胆さとクチュール感が凝縮されています(10月発売)。
新色のローズパープルやグリーンも、コレクションに華やかな魅力を添えています。8月には、ツイードをオリジナルプリントで表現したスカートが登場し、10月には、ゴールドから黒へのグラデーションが楽しめる宇宙空間的なスカートが登場。毎月のようにドレスアップ心をくすぐられてしまいそうですね。旬のスカートは、まるで生鮮品のよう。からだにピュアなものを取り入れる感覚で、そのパフォーマンス力を味わえたらいいなと憧れます。
最後に、今シーズンのワコールディアの素敵なメッセージを引用したいと思います。あなたの明日のドレスアップが、かつてないほど、あなたらしいものでありますように!
「飾るほどに自然
纏(まと)うほどに自由
かつてないほど自分らしく
全身からあふれる 私というメッセージ
大人の心を遊ばせる
2016年 秋と冬のWACOAL DIA」