ガーデンパーティーで盛り上がる夏時間のミラノ。

バカンスシーズン直前のミラノへ行ってきました。ちょうどファッションウィーク(2010春夏ミラノメンズコレクション)のフィナーレ期間だったため、お洒落ピープルを多数目撃。日本で定着しているボヘミアンな重ね着スタイルや、ガールズ系の可愛いファッションはほとんど見られず、ボディラインを強調するシンプルな着こなしにミラノらしさが感じられました。
流行のグラディエーターサンダルも、セレブ焼けした艶のあるミラネーゼの脚にはぴったりと決まっているように見えます。スタイルのいい人は息をのむほど美しいし、それほどではない人も健康的に美しい!何だかとても潔いなと思います。
今回宿泊したブルガリホテルのガーデンカフェには、夕方からファッション関係の招待客が続々と集まってきて、連日パーティー三昧。夏時間のため21時ごろまで明るいのですから、夜遅くまで盛り上がるのは当然といった感じ。パーティードレスはミニマルなブラックのほか、ブルー、イエロー、ピンク、パープルなどの鮮やかカラーも目立っていて華やかでした。
植物園の隣に4000㎡のプライベートガーデンを有するブルガリホテルは、ミラノの中心部にあるとは思えない緑のオアシス。窓を開ければ階下から一晩中カフェミュージックが流れ、部屋にいながらリゾート感覚にひたれる絶好のロケーションなのです。

大理石、タオル、パジャマ...イタリアの皮膚感覚に学ぶ。
7月8日から10日には、イタリア中部のラクイラでG8サミットが開かれました。ベルルスコーニ首相が各国のトップへ贈ったのは、大理石の裸体彫刻で有名なカノーヴァの写真集(表紙が大理石のため重さ25kg!)など、イタリアの魅力を伝える豪華な品々。ゲストの部屋には、イニシャルを施したラ・ペルラのパジャマとガウンが用意され、バスローブやタオル、シーツはフレッテのものだったそう。影が薄かった日本の某首相も、はたしてラ・ペルラでくつろいだのでしょうか?
ブルガリホテルもロビーやバスルームに大理石が贅沢に使われ、フレッテのリネンが採用されていますが、中でも大判のバスタオルの使用感は格別。バスタオルは<肌を最初に包む究極のランジェリー>として、重視すべきアイテムだと思いました。
肌にふれるものといえば、ミラノの街で目についたのが、存在感のあるアクセサリーとタトゥー。スカラ座近くのお洒落な本屋さん、ミラノリブリーにも日本のタトゥーの本がたくさんありました。また、日本生まれの英国人作家、カズオ・イシグロの初の短編集が「今週のおすすめ本」として平積みに。
日本では『夜想曲集〜音楽と夕暮れをめぐる五つの物語』というタイトルで早川書房から出ていますが、5編のうち2編はイタリアが舞台。冒頭の『老歌手』はヴェネチアのサンマルコ広場と運河に人生の機微が交錯する物語です。このコラムも次回はミラノからヴェネチアへ移動し、その魅力をご紹介したいと思います。
