プレステージ・ランジェリーのお味は？
12月初旬、 LOVE MODE GALLERYと題された体験型イベントが開かれました。会場となったワコール麹町ビル最上階のロイヤルルームは、照明が落とされ、シークレット・パーティの趣でした。随所にアトラクションが仕掛けられ、まさに愛とモードをめぐるミステリアスな回廊のよう。メディア関係者を対象とした初の試みとして、ワコールの広報・宣伝部が3日間限定のこんなお洒落な企画を考案したのです。
プレステージブランドであるTrefleとSTUDIO FIVEのコレクションが、4つのオリジナルテーマに再構成されていました。その内容は「Lace is Mode〜光と影のエレガンス」「Mode is Stoical or Sexy?〜禁欲と官能の間に」「Mode Hunter〜着ることは挑むこと」「Luxe White Mode〜一生に一度のモード」という想像力をかきたてるストーリー。エントランスには、来年デビュー10周年を迎えるWACOAL DIAのアーカイブ展示もありました。
ひとつひとつのランジェリーが、インスタレーションのテーマの一部として、新たな表情を見せているのがとても新鮮でした。この日のためにデザインされたトルソーは、これまでにない肌色や質感、モードなヘアメイク、リアルな動きを実現し、ジュエリーや小道具のひとつひとつまで、ため息が出るようなこだわりが。さらに各インスタレーションには、オリジナルのスイーツがコーディネートされていたのだから驚きです。
まずはノンアルコールのスパークリングカクテルをサービスされ、きらきらしたファイバーのようなフェンスをのぞくと、鏡のフロアにたたずむスレンダーな2人のトルソーが。仮面舞踏会風にアレンジされたマットな黒いボディに映えるのは、イエローとグリーンのランジェリー。振り向けば、同じカラー構成のガトーショコラが用意されているといった具合です。ランジェリーを見て、その世界を味わうという夢のような体験なのですね。
女性の夢を叶えるクリエーション。
2つめのインスタレーションは、グレート・ギャツビーのパーティシーンに象徴される、1920年代のゴージャスで退廃的なイメージ。泡のように敷きつめられたガラス玉の上で、官能的なポーズを決める2人。ここではフルーツとシャンパンのジュレが供され、途中でシャンパンを注いでもらうと美しいカクテルに生まれ変わる趣向。シャンパンの泡とガラス玉の輝きが共振し、花火が映り込んでゆれるギャツビー邸のバブリーなプールを思わせます。
3つめはビニール素材と編み込み、2つのトランスペアレントなアウターからトレンドカラーを透けて見せるポップな近未来モード。鮮やかなフルーツをはさんだフレッシュなマカロンが抜群の相性でした。フィナーレは、純白のブラとショーツにパニエやスリップ、ベール、ガーターを組み合わせ、2タイプのウエディングドレスに仕立てたファンタジックな演出。ブーケにまぎれた薔薇のスイーツは、女子力を高めてくれそうな嬉しいサプライズでした。
遊び心のあるレーシーな上級エレガンスから始まり、セクシーゴージャスなパーティ、モードへの挑戦、そして永遠の愛。めくるめくストーリーは、よくばりな女性の生き方の集大成のようでもありました。着る人の個性や環境次第で、変幻自在な魅力を発揮するプレステージ・ランジェリー。それらは私たちの世界を広げ、あらゆる夢を手に入れることを可能にしてくれるのだというメッセージを受け取ったような気がします。
会場へのアプローチに写真が展示されていた、2014年のカレンダーもおみやげにいただきました。女性のカラダに繊細なボディアートを施し、ランジェリーをまとっているかのように見せた作品は、究極の下着の形。カラダ本位のものづくりを続けている会社ならではの、誠実なこだわりが感じられるカレンダーなのです。LOVE MODE GALLERYもカレンダーも、手作りの心が通った一流のクリエーション。招待されたメディアも負けてはいられませんね！
