横浜、東京、パリ、ニューヨークからの発想。
今夏、話題を呼んだランジェリーファッション。リアルな着こなし方がわからないという声もあったようですが、秋冬は、この流行を大人世代が取り入れるチャンスです。9月末、そごう横浜店に期間限定オープンしたポップアップショップ「MADAME LIFE COORDINATE by 川邉サチコ」のトークイベントで、そう実感しました。ランジェリーを上手に使ったコーディネイト術は、下着を愛する大人のモチベーションを大いに刺激するものだったのです。
川邉サチコさんは、国内外のファッションショーや舞台、映画などでヘア・メイクを手掛けてきた方。大人のトータルコーディネートサロン「KAWABE LAB」を主宰し、娘のちがやさんと共に、美容、ヘア、ファッションのアドバイスを広くおこなっています。どんなランジェリーファッションを提案してくれるのか、期待はマックスに。実際、ショップに展示されたコーディネイトは、4つの都市の女性をイメージした遊び心たっぷりのものでした。
「YOKOHAMA」は、スタディオファイブの華やかなキャミソールを、よりゴージャスに見せるスタイリング。縫製がよく、洗いっぱなしでもキレイに胸元を飾れるランジェリーは着心地もよく、一度着たら手放せません。カジュアルダウンのセンスも学びたいところですね。「NEW YORK」は、ワコールディアの黒のキャミソールとペチコートをベースに、蜷川実花が手がけるM/mika ninagawaとパルファージュのコラボ柄のブラを重ねる発想に驚きました。
「PARIS」は、流行のフューシャピンクのブラとキャミソールに、グレーのクリノリンをあわせたワコールディアならではのスタイル。鮮やかな色をインに持ってくることで、肌を明るく見せる嬉しい効果も。シースルーのクリノリンは、下にもう1枚ペチコートをはかせることで、透けることなく軽快にゆれるスカートになりました。「TOKYO」は、ワコールディアのシースルーのトップスとスカートに、ブラを品良く透けて見せる上級テクニックです。
毎日の下着が、姿勢を美しくする。
トークイベントでは、日ごろ、どんなファッションを楽しんでいるのかというお話も。当日は、モノトーンのドレスをさっそうと着こなしていた川邉さん。実は「肌リフト」をはいてきたそうで「冷えないし、お腹のラインがすっきりし、気持ちがアップして歩き方も変わってくる」と、この新しいガードルを絶賛。シモーヌ・ペレールのブラをつけていることも明かされ、トークの後、これらのアイテムを購入した人は多かったのではないでしょうか。
娘のちがやさんは、ペチコートをパンツスタイルに合わせ、ボタンをランダムに留めるなど、独自のセンスでワコールディアをかっこよく着くずしていました。フェミニンに着こなす場合は、ペチコートを2枚重ねて「透けそうで透けないエアリーさ」を演出する技も。ランジェリーをアウターとして着るメリットは「繊細な美しさに加え、身体にフィットする製法でつくられているため、ボディラインが整い、着ていてもラク」と総括されました。
日常着のおすすめは、ハンロのキャミソール。「コットンシームレス」と「カップ付きキャミソール」は黒、白、ベージュの3 色を持っていれば、上から何を羽織っても形になって便利だといいます。また、うっかり服が透けてしまったときのために持っていたいのが、「シンプリー」というペチコートのベージュと黒。ボディのデコボコをスムージングしてくれるワコールディアのシンプルなスリップは、ドレスアップの必需品です。
「自分の健康と美容のために上質な下着を」というアドバイスも印象的でした。よいものを日常的に使うことで、いつまでも健康で美しくいられるのですね。川邉さんにお会いしてまず感じたのは姿勢の美しさですが、下着の貢献度も少なくないようです。思い出したのは、女優歴50年を超え、昨年『さざなみ』で主演女優賞を総ナメにしたシャーロット・ランプリング。10代から変わらぬ彼女の姿勢の美しさも、下着のおかげに違いないと確信しました。
■PARFAGE(パルファージュ)
https://www.wacoal.jp/parfage/