■乳房とそれを支える構造について
山口 久美子 先生
東京医科歯科大学 講師
■きれいなバストを維持するひけつ
原 志保 先生
エステサロン「ローズメゾン」代表
■きれいなカラダのつくり方
八田 倫子 先生
株式会社R-body project / アスレティツクトレーナー
・コーディネータ :実川元子 委員(フリーランスライター/翻訳家)
・パネラー :河田光博 委員(京都府立医科大学 大学院医学研究科
解剖学・生体構造科学 教授)
「元気アップ・バストアップ」というタイトルがつけられた今回の定例研究会は、その名の通りバストアップについて先生方がそれぞれの視点からお話をしてくださるというものでした。私は卒論のテーマとしてバストアップを取り上げており、それは大胸筋を電気刺激してさらに豆乳を摂取するというものなのですが、ちょうどバストについて勉強しているところだったので今回の研究会はまさに願ってもない機会でした。
最初にお話された山口先生は乳腺のでき方や働き、乳房を支える筋肉やそれを取り囲む胸郭について詳しく説明してくださり、乳房周りの組織の重要性を認識することができました。また次の原先生はご自身のスタイルを保つために考案された美乳を作るための10箇条をスライドで紹介され、リンパを流すマッサージを参加者全員で実践する場面もありました。最後の八田先生は姿勢の大切さについてお話をされ、肩甲骨を動かすエクササイズを皆で行いました。
3名のお話を聞いて私が少し気になったのは、原先生が実践されているバストアップ方法はご自身でもおっしゃっていたのですが、エビデンスがないということでした。もちろんエビデンスの話ばかりでは、どうしても内容が専門的になってしまい敬遠されてしまうかもしれません。実際原先生の方法はとてもシンプルにまとめられていて分かりやすく、メディアでも数多く取り上げられています。また講演の後のパネルディスカッション時でも質問が原先生に集中していたので、参加者の原先生に対する興味がより深かったのだと思われます。そのような反応を見ているとバストアップ方法を選択する際に関係しているのは、エビデンスどうこうよりもそれ自体の分かりやすさやメディアの影響力の強さなのではないかと思えてきます。
バストアップ自体はまだまだニーズのあるテーマだと思うので、きちんとしたエビデンスがあり、さらに分かりやすく実践しやすいバストアップ方法が考案されることの必要性を感じさせられた研究会でした。
京都大学総合 人間学部 応用生理学研究室4回生
森田 那月