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選手インタビュー2回目は坪倉 琴美選手です。

2020年08月13日 | 栄養士の食事紹介

2018年に入社。2018年のプリンセス駅伝ではチームの優勝に大きく貢献した坪倉琴美選手。
2019年はハーフマラソン、10000m、5000mなどで自己ベストを更新し、レベルアップを続けてきました。その年の秋から大きな怪我でリハビリをしていましたが、毎日努力を積み重ね、今年のホクレンディスタンスチャレンジからレースに復帰することができました。今回は坪倉選手が陸上を好きな理由、故障の経験から学んだことなど話を聞きました。
      
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『陸上のどんなところが好きですか?』
      
自分が目標を達成して記録を出すことも嬉しいですが、それに加えて応援してくれた人が私の走りや結果をみて、元気をもらえた、と言ってもらえるので、そこが好きです。
   
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『坪倉さんは長く陸上を続けていますが、これまでの身体づくりで目標としていたことはなんですか?』
       
陸上を始めたのは小学校で、中学生までは何も考えずに走っていました。高校時代からは強くなりたかったので、身体を絞ることを意識していました。全国で活躍する長距離選手を見ると、痩せている選手が多かったので、その選手の体型を目標にし、当時は155㎝くらいで30㎏台だったと思います。体重が軽ければ走れる、痩せているのが一番良い、という考え方でした。
     
『確かに、痩せている陸上選手は高校生でも多いですよね。』
      
当時は痩せれば強くなると信じていたので、痩せるために食事制限をしても、辛いと思ったことはなかったです。しかし、栄養のことを勉強して今になって気付いたのは、成長期に身体を作る必要なエネルギーが足りず、身体に良くなかったと思います。それで骨が弱くなって、何度も疲労骨折をしてしまいました。
       
『中学、高校での無理な減量は身体へ悪影響があると日本陸連からも注意が出ていますね。成長期は運動に合わせて十分な栄養と休養が必要と言われています。』
    
  ※日本陸連のHPより、骨をテーマにしたセミナーについて(2017年)
   https://www.jaaf.or.jp/news/article/10163/
       
『ワコールに入ってからの食事はどうですか?』
        
練習での走行距離も質も増えたので、合わせて食事量も増えました。特にお昼のボリュームが増えました。私は高校時代に食事量が少なかったこともあり、骨密度が低いのですが、食事をしっかり食べ続けて骨密度の数値も増えました。
      
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『2018年のボルダー合宿でも考えて食べていましたね。選手でランチを作る日には、栄養バランスの良い美味しい献立を作ってくれて、感激したのを覚えています。』
    
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食事に気を付けていますが、それでもまだ私は骨が弱いので筋肉をつけて身体を支えていこうと思っています。そのためには、まず運動で消費したエネルギーを不足なく取り、「+α」で筋肉をつけるための栄養を取らないといけません。今まで筋肉をつけるというよりは、体重を落とすことを意識していたのでその考え方は少しずつ変わりました。
      
『そうですよね、しっかり食べてエネルギーがないと動けないですもんね。』
        
ワコールに入って2019年に自己ベストを更新したのも、バランス良く食事をとり、故障なく1年を通して継続した練習ができたからだと思います。身体の軸は安定するようになったと感じていますし、できなかった補強が出来る、回数を増やせる、など成長を実感します。チームで行っている体組成の測定でも体脂肪が減り、筋肉量の数値が上がりました。
      
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『しかし、自己ベストが出たその後でしたよね...怪我をしてしまったのは...』
        
はい、調子がよかった時期に、なんで今なのだろうと思いました。調子が良かったからこそ、クイーンズ駅伝も良いイメージもあったので悔しくて本当にショックでした。
   
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『その苦しい時のモチベーションはどうやって維持していたのですか?』
      
リハビリとか、やっていることに意味があるのは理解しているのですが、リハビリをしている最中は、私は何をしているのだろう、なんでまだ治らないのだろう、何のために実業団に来たのだろうとか、思う事もありました。その時はいろんな人に相談して、「その時の自分を受け入れる」ようにしました。かなり落ち込むこともありましたが、その時も陸上を辞めたいとは思わなかったし、自分の可能性を今後もっと広げたいと思うことがモチベーションになっていました。
      
『そんな怪我から学んだことはありますか?』    
     
体重が増えるのが怖いという気持ちはずっとあって、食事量を少なめに調整していたのですが、でもそれだけでは怪我が治らないので、しっかり食べるし、しっかり動くというのは気を付けていました。最初は走っていないのに食事をしっかり食べることに抵抗はありましたが、絶対に治したいと思ったから、食べることを選びました。
      
『故障したからこそ大切なことに気付いたのですね。』    
     
そうですね、今でもまだ理想の練習ができる身体になったとは言えないですが、いずれはマラソンに挑戦したいと思っているので、マラソン練習や長時間のレースに耐えられる強い身体をつくっていきたいです。
私は継続した練習ができれば、必ず結果につながると信じています。練習中は苦しくて楽しいと思うことは少ないですが、試合で結果がでると最高に嬉しいので、その為に今後も頑張りたいと思います。
   
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